2014年5月10日土曜日

閃の軌跡 クリア後感想

■ 閃の軌跡 クリア後感想
 
 
閃の軌跡をクリアしました。
個人的に終わり方はちょっと残念でしたが、全体的に良く出来たRPGだったと思います。
シナリオも戦闘もキャラクターとのやり取りもかなり楽しかったです。

以下ネタバレとクリア後を前提とした考察になります。

# 列車砲のシーンに関する考察、騎神に関する疑問を追記しました。

■ 感想

6章まで出来る限りNPCに話を聞くプレイでクリア時間は60時間を越えていました。
それでもレシピや隠しクエストをこぼしていたので近年稀に見るボリュームだったと思います。
最近はRPGでも30時間ちょっとが多い中でこの数字は本当に驚異的。
3D化もそうですが、ファルコムさんのやる気を感じました。
1周目だと絆イベントを全て見る事は不可能ですし、それこそプラチナトロフィーを取ろうと思うと100時間は自然と超えそう。

軌跡シリーズは毎回戦闘が気に入っています。
クオーツで自由にアーツとスキルを弄れるというのも面白いですし、戦闘での位置取りやSブレイクも戦略的で私好み。
閃の軌跡では付け替え出来るマスタークオーツやキャラクター性能が多彩なのも素晴らしかったと思います。

キャラクター性能、習得するクラフトのバランスに関しては特別素晴らしかったですね。
それぞれのキャラが一芸を持っていて誰をPTに入れても充分機能するので選べる楽しみがありました。
ボス戦でマキアス、ザコ戦でミリアムが少し抜けてるかな?というくらい。

アンゼリカ先輩は別格でしたけども。
というより、今回は状態異常が大活躍でより私好みだったのですが、ちょっと気絶が強すぎましたね。
閃2でもこのバランスは変わらないでしょうから、気絶持ちは要チェックだと思います。

ただ、かなり早い段階で時間経過でEP回復のクオーツが手に入り、ザコ戦がすぐ消化試合になったのは残念。
回復装置も親切に設置されていますし、もう少し後半からでも良かったと思います。

クリア後にざっと感想を書かれているブログなんかを読んでみたのですが、皆さんあまり戦闘には興味ないのかな?と。
感想でそれほど触れられていなかったのでそんな気がしています。
オーブメントの仕様変更に関する苦情は割りと見ました。

大雑把な感じですが、振り返ってみるとプレイ時間の3分の1くらいしか戦闘なかったような気がします。
ファルコムさんもその辺りのニーズを把握してたりするんでしょうかね。

シナリオは終わり方はともかく全体を通して割りと良かったと思います。
どこかで見たような話だったような気がしないでもありませんが、退屈するというような事は最後までありませんでした。
学院生活と特別実習での各地方情勢となかなか興味深い話だったと思います。

帝国は初登場、更に言うなら今までは敵国側かも?と言う事もあって殊更設定を語っていた感じはありました。
7組が発足して絆が生まれてと主人公まわりは話が進んでいたのですが、大きな部分は閃2に持ち越しですね。
貴族派と革新派が対立していて、これからプレイヤーは第3の勢力となっていくという感じでしょう。
閃の軌跡だけプレイしている人には皇族派なのでは?と思われがちですが、オリヴァルトさん結構特殊な立場なんですよね。

モブ含めキャラクターは相変わらず良かったと思います。
声のある人もない人も良いキャラが大勢いました。
キャラクターの設定や動機など色々不可解な部分は残っていますが、それはおそらく閃2への伏線の筈。

物議を醸したのはやはり終わり方でしょう。
急にファンタジーからスパロボに変わったとか何も解決しないまま次回に続いてしまったとか言われてますね。
個人的にはこの部分はまあ良いかなと思ってます。
ロボもOPにチラッと映っていたのでたぶん出てくるんだろうなぁとぼんやり身構えていたからかもしれませんが。

では何故クリア直後の感想で「無いな」と思ったかというと、退場するべきキャラが退場しなかったからです。
前々から思っていたのですが、ファルコムさんはちょっとキャラクターを大事にしすぎです。
おそらく最後の騎神戦でクロウが死んでいれば、かなり満足して閃2の発売を待っていたと思います。

ロード時間は以前に少し書きましたが、最後までプレイしてもあの感想のままでした。
ちょっと長いかな?と思ったくらいに終わる長さです。
個人差があるので様々でしょうが、私的には許容範囲でした。
閃2でもうちょっと短くなってると勿論嬉しいですが。



■ 考察

ここからはブログサイトさんの感想を読んで「なるほどなー」と思った考察を自分なりに考察してみようと思います。

・トワ会長 アイアンブリード説

生徒会長のトワ先輩があまりに優秀なのと、アイアンブリードの筆頭が出て来ていないという話から生まれた説っぽい。
確かに鉄鉱石の横流しを短期間で見抜いたり宰相に随行してクロスベルへ行ったりと怪しい点が多々あります。
しかしながら、個人的には無し派です。

理由は身も蓋も無いのですが、2年近くクロウと一緒にいて気付けなかったのはさすがにどうだろうと思うから。
クレアさんも後手後手でしたがトワ会長までそうだったらアイアンブリード株下げすぎかなと。
いや、クレアさんの後手後手は7組を利用して解放戦線を突いていただけという可能性もありますね。

・ルーファス・アルバレア アイアンブリード筆頭説

個人的にこの説はすごく面白いなと感心しました。
年齢的にも良さそうですし、何より貴族連合の内部にアイアンブリードが食い込んでいるなんて素晴らしい設定だと思います。

ブログサイトさんの記事によると宰相は撃たれる事を知っていたと碧の軌跡にあるそうです。
そうなるとルーファス辺りのポジションに身内がいてもおかしくなさそう。
出し抜かれたクレアさんも演技だとすれば汚名返上出来ますし。

・グエン・ラインフォルト暗躍説

シャロンのもう1人の雇い主説も併せて、優秀な人はみんな結社関係者じゃないかと疑われてますね。
第五開発部とかその辺りも含めてオーバースペックな技術関係全てクリア出来るキャラなので確かに怪しいかも知れません。

3章のCがGを迎えに来る場所がラクリマ湖畔という状況も怪しい。
更に、5章ラストで飛行艇を狙撃した出所不明な超性能なライフル。
ラインフォルト社は創業時に銃器の製造を行っていたとそこかしこで言われていたような。

列車砲がラインフォルト社を去る理由でしたが、実は列車砲を越える兵器を作りたかったとか。
列車砲を越える兵器、騎甲兵の優位性を見せ付ける為に協力したとか。
アリサの父親が何故死んだのかとかも黒幕の理由としては有り得そう。

ただ、そうなるとあまりにアリサが可哀想なので止めてあげて欲しいなと思ってます。

・トマス教官何者か説

終章の旧校舎の異変に駆けつけていたりロボ相手に高位アーツを使ったりと只者ではない雰囲気をばら撒いてました。
サラとナイトハルトに絡むシーンも何となく大物感がありましたしね。
やはり大方の予想通り教会関係者というのが正解のような気がします。
いてもおかしくないを越えて、あんな怪しい場所教会関係者いないとおかしいレベルまで達してると思います。

ロジーヌが従者かどうかというのは微妙かなと。
隠しクエストでまさかヒロインに躍り出るのかという破格な扱いを受けてはいましたが、流石にどうだろう。



■ 疑問

ここからは個人的に感じた疑問です。
というか、帝国解放戦線について。

・帝国解放戦線は何がしたかったのか?

宰相に鉄槌を下すというスローガンで行動していましたが、その割には戦力温存しすぎだったような。
計画通りに進めての狙撃だったようですが、それ以前でもロボや騎神を使って襲う事は出来たのではないでしょうか。

更に言うなら、帝国解放戦線はなぜ列車砲を撃たなかったのか?という疑問もあります。
撃てたのに何故撃たなかったのかが謎です。

宰相の暗殺が目的だったとすれば列車砲を撃てば終わっていた筈。
クロウはB班にいたわけですから、宰相暗殺だけが目的であればあの状況で撃たない理由が無いと思います。
7組が来る事もサラ教官ナイトハルト教官が阻止に動く事も予測出来たのに一切何も対処していなかったのは妙です。

詰まるところ、帝国解放戦線は最初から列車砲を撃つ気が無かったのではないかと個人的には思っています。
仮説として、軍関係者しか殺さないというポリシーを持っていたというのはありそうかなと。
また、それであれば上にあるグエン黒幕説も成り立ちそうな気がします。

更に前提を覆すのであれば、鉄槌を下す相手は宰相では無いんじゃないかなとも思っています。
Gがわざわざ言っていた「あの男」とは果たして宰相なのでしょうか?
宰相ではないのだとすれば。
宰相が銃弾で倒れたからこそ顔を出す相手だとすれば、列車砲を撃たなかったのも納得出来るような気がします。

更に更に言うなら、列車砲を撃たなかった事と狙撃され銃弾に倒れてなお死ななかった宰相。
それを考えると、クロウアイアンブリード筆頭説なんかも有り得そうかなとも思います。
撃たれた時の「見事だ、C……」も「全て計画通り」と意味が変わって来て面白そうかなとか。
これだと結社と繋がっているのが宰相に一本化されて分かり易くなりそうですし。

後7組の特別実習に併せて犯行を行っていたのも偶然ではなく理由がありそう。
特にクロウが7組に来てからはわざわざあわせていたんでしょうし、リィン側で事を起こしたのは起動者だからとか?

クロウの特別実習地がたまたまルーレになったから自作自演の撃墜劇を行うようにしたのかも気になるところ。
理事の3人が実習地を決めているなら3人のうち誰かは帝国解放戦線側なのだろうか。

・二柱さん実は親しみやすい?

聞き間違えかも知れませんが、1章特別実習前の自由行動時にラジオ局で見かけた時、二柱の声のままだったような。
朝日が眩しいとかコーヒーでも買ってこようかしらとか、あの場面で演技する必要も無さそうですし、あれ素なんでしょうか。



# 追記 列車砲キーア改変説

序章と5章に同じ場面であろう列車砲のシーンがあるのですが、ミリアムとクロウがいるいないという差があります。
これは零のOPとわざわざダブらせていて、実は序章の結果の世界では列車砲が撃たれていたのではという説だそうです。

私は碧をプレイしていないので知らなかったのですが、キーアは何度か改変をしているのだとか。
クロスベルが破壊されるという未来は是非とも変えたいでしょうから、キーアが改変したというのはあるかも知れません。

ここで疑問になって来るのはどういった改変が行われたのかだと思います。
キーアの能力はあくまで望む結果が出るまで繰り返すだけのようですから、誰かが能動的に変化した筈。
個人的にクロウが7組に編入して来たからというのはちょっと弱いかなと思ってます。
それこそナイトハルトを後ろから襲えばあっさり列車砲撃てたでしょうし、騎神を出せば誰も勝てなかったでしょうし。

なので私の予想としては、トワ会長のクロスベル随行の有無が改変されたのでは?としてみます。
ちょっと甘そうな所がありそうですし、トワがいたからクロウはクロスベルを撃て無かったとかはありそうかなと。

更に、何故かマリアベルが改変前の記憶を持っていたのと同じ様に、宰相も改変前の記憶を持っているのではと。
このキーア本人すら覚えていない改変前の記憶を何故マリアベルが持っているのかは碧で謎だったそうです。

困った時の結社、と言う事でマリアベルも宰相も結社の力で改変前の世界を覚えていたのかもと予想します。
宰相の凄まじい先見の明は先の未来を垣間見れるからとかでもおかしく無さそう。
薄々クロウがCではと感づいていた宰相がトワを随行団のメンバーに選抜して牽制してみたのではとかどうでしょう。

・列車砲の一発目が空砲であった事を帝国解放戦線は(クロウは)知っていたのか?

ここも考えると色々難しい所な気がします。
もし知らなかったのであれば事は単純で、何の裏も無く列車砲でクロスベルを砲撃し宰相を抹殺する気だったという事。
上記した帝国解放戦線はなぜ列車砲を撃たなかったのか?という私の予想は全て外れですね。

では知っていたのだとしたら、となると複雑になりそう。
何せキーア改変説が正解なのだとすれば、普段は列車砲は1発目から弾が入っている訳ですよ。
にもかかわらず、襲われたあの日は何故か普段と違って空砲になっていたというのは誰かの意図がありそう。

貴族派と帝国解放戦線の可能性は少なそう。
導力ネットでCパーツを付けさせたように、同じ手で数日前に空砲にさせたというのは可能だと思います。
ですが、Cパーツ取り付けも犯行前日に行ったように、ああいうのは時間が経過するとすぐバレてしまいます。
列車砲の重要性を考えるとほぼ不可能かなと。

そう考えるとやっぱりこの辺りも宰相なんですかね。
うーん、予想に困ったら宰相というのも発想が貧困で申し訳ないです。

で、今気付きましたが、改変前も1発目空砲で2発目を防げなかったからキーアが改変したという可能性もありますね。

# 追記 そもそも騎神って何用なの?

あれだけの力を持っていて、更にあのサイズなのは何か意味があるのだろうかという疑問です。
今回はたまたま都合よく騎神を基にしたロボが相手でいましたが、元々は対何戦用に作られた兵器?なのだろう。
そこそこ大きな魔獣はいましたが、 やはり相手となるのは序盤のボスだったガーゴイルなんかの魔物でしょうか。
また、同じ人型という意味ではノルド高原北部の手配魔獣だったストーンゴーレムも怪しい。

魔女や喋る使い魔も控えてますし、スチームパンクからロボットモノに移行すると見せかけてファンタジー路線なのかも。

2 件のコメント:

  1. 閃の軌跡は自分も色々と書きましたが、面白かったです。
    安心の王道感と話が動き出してからの展開などはやっぱり面白いなぁと。そして長々書いてしまってすみません…。最初に謝っておきます。

    軌跡シリーズの戦闘は自分も気に入ってます!
    最近こういうタイプのコマンドRPGが少ない気もするので、時間を気にせず考えられるというのはいいですね。
    バランスも最初はマキアスが個人的に難しかったのですが、マスタークオーツなどを入れ替えて自分なりに替えてみてから~というのもやはりよかったですし、クラフトが優秀ですよね、彼は。

    2で全部解決されるといいなぁと思います。伏線の数々は!
    あと退場するべき~というのは碧で物凄く思いました。色々なご意見を聞き、色々な見方があると分かっていてもどうしても自分の中で「う~ん…」になってしまうのですよね。
    これが印象強くて閃ではそこまで思わなかったのですが、割りと全員いい人だよねで終わる傾向が強目なので、いっそ教授のように悪者らしい悪者というキャラが恋しくなりつつも(笑)

    考察部分も興味深く拝読致しました。
    怪しい怪しい言われているトワはびっくりする何かがあるとのことが公式で出ているので、筆頭でなくとも何かありそうですね。

    宰相の撃たれるというやつは宰相自身が分かっていて、というのだったのであれを劇的にして反撃で更に力を見せつけという風になるのかどうなのか気になります。
    ルーファスは個人的に2でレーヴェなフラグが立ちそうな感じが…。ファルコムさんの兄ポジションキャラの生存率を考えると…!!

    解放戦線の列車砲ですが、碧とリンクさせた場合あれはOP前の部分では撃たれてしまったのではないか説も面白いなと思いました。
    実は撃っていて、そして本編で実際にやる際にはクロウも同行しているので撃てなかったという風に改変になったのではないか、というものです、この改変辺りは碧に繋がるのですが…

    そうですそうです、重要なことを!
    ドラマCD版ではなさそうな感じがしたのですが、ドラマCDを聞かないと一部伏線分からないまま2になっているのですよ。
    伏線はなるべく回収したいという場合は感想を書かれている方などの記事を読むのをオススメ致します。
    自分も持っていないので、2公式サイト見て、ドラマCDがガチガチの本編ではないですか!となったクチです(笑)

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  2. コマンドRPG減りましたね。
    私も好きなので探したのですが携帯機ではいくつかあるようなのですが据え置き機だと全然ないみたいです。
    なので軌跡シリーズがPS3に来たのは本当に嬉しかったです。

    本当に伏線は全て回収して欲しいなーと思います。
    が、結社関係は次の軌跡シリーズに、というか軌跡シリーズの最終まで回りそうな気もしています。
    善悪の描写もキャラクターに遠慮してとりあえず今回はここまでにしましたというのがありそう。
    出来れば結社は完全な悪にして欲しいのですがどうも難しそうな感じですね。

    おー、トワ会長は公式からそんな事を言われてるんですね。
    ハーシェル姓は別シリーズの那由多の軌跡の主人公と同じらしいですし、そちらと繋がるとビックリしそう。
    那由多も碧もプレイしていないのでプレイ動画なんかで閃2までに予習しておこうと思います。
    ドラマCDはリィンが帰省したときの話だそうなのでこちらも感想サイトで探して予習しなければ。

    そして「ん?」と思って閃2の公式を見て来たのですが、もしかして段位上がってますか?
    ドラマCDの感想を書いている記事を探してどういった経緯だったのか確認してみます。

    マリーさんも仰っていましたが、閃の軌跡のシナリオを総括するとやはり「待て、しかして希望せよ」になってしまいますね。
    先日予約も始まりましたし、私も閃2を楽しみにしています。
    またもや限定ドラマCD版があるようなのでどちらにしようか悩みながら心待ちにしようと思います。

    コメントを大変楽しく読ませて頂きました。
    閃の軌跡は出遅れてしまったので、こういったお話を教えていただけるとすごく嬉しいです。
    また何かありましたら是非お気軽に仰ってください。

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